業務で新しいアプリケーションを初めて使う際に、操作がわからない、どのような機能があるか理解するのに時間がかかる、というような体験はどなたにもあるのではないでしょうか。
今回は、そんなアプリケーション操作の課題を解決するOracle Guided Learningについてご紹介いたします!
Oracle Guided Learningとは
Oracle Guided Learningとは、Oracle社が提供するDAP(デジタル・アダプション・プラットフォーム)です。
DX化が推進される昨今では、組織や企業がデジタルテクノロジーを効果的に導入しており、それを円滑に活用するための仕掛けとしてデジタル・アダプションが注目されています。
DAPはアプリケーションに直接表示されるメッセージやアイコンなどによって利用者の自律的な操作をサポートし、導入効果の最大化を図るプラットフォームです。
Oracle Guided Learningで解決できる課題
Oracle Guided Learningは以下のような、DX化に伴い課題になりやすいアプリケーションの教育はもちろん、アプリケーションを最適化した後に発生する人的操作の最適化も実現します。
・新しいアプリケーションについて一斉に教育することが難しい
・新規参画者へのサポートが大変
・一度教わっても忘れてしまう
・アプリケーションの変更点を社内共有するのが大変
このような課題を解決することで、チェンジマネジメントを実現し実際に以下のような効果が認められています。
- Cloudアプリケーションへのシステム定着を 52%迅速化
- クラウド/アプリケーション導入チームの平均生産性を 40%向上
- ヘルプデスクへのサポート依頼を 63%削減
Oracle Guided Learningの機能
ここからはOracle Guided Learningの実際の機能からいくつかピックアップした内容をご紹介いたします。
1. プロセスガイド
プロセスガイドを作成すると、利用者の操作をステップバイステップでガイドすることができます。
操作している部分をハイライトしながら、吹き出しで操作のヒントを表示させることができるため、次にどんな操作をすればよいか、どんなことに気を付けて操作をすればよいかをとてもわかりやすく示すことができます。プロセスガイドを利用すれば、操作を忘れてしまった方も、初めての方も安心して操作を完遂できます。
2. ステップ・ガイド
1.のプロセスガイドの操作を、ステップ・ガイドとして一覧表示することも可能です。メールで送付することや、印刷することもできます。
この機能があれば、都度操作マニュアルを作成・更新する必要もなく、ガイドを作成・メンテナンスするだけで学習用の資料が完成します。
プロセスガイドの作成は難しくありませんが、ご利用サービスに応じ、ガイドのテンプレートとなる2,000個以上のベースガイドを利用することができます。ベースガイドはワンタッチで実装できるため、OracleのFusion Cloud Applicationsを利用されている企業様は、より少ないステップでデジタル・アダプションを実現できます。
3. もっと便利な機能
ステップバイステップで操作をガイドするプロセスガイドだけではなく、よりチェンジマネジメントを実現できる機能が豊富に備わっています。
メッセージ
例えばログイン時、アプリケーション上にメッセージを表示することができます。期間設定や回数指定も可能です。定期保守などの重要なお知らせを速やかに、かつ確実にアナウンスできます。
スマートチップ
特定フィールドにメッセージを表示することができます。入力ミスの多い項目や、特定イベントに対しての注意喚起に活用できます。
タスクリスト
必要なタスクをリスト表示できる機能です。例えば入社手続きや、年次で行うトレーニングをリスト表示するなど、さまざまシーンで活用できます。
ホットスポット
このアイテムは分析用のアイテムであり、例えば特定のエレメントをクリックするなどのイベントが起きた際に、そのイベントを記録します。そのイベントを分析することによってホットスポットを理解することができます。画面のイメージは使用後1か月のホットスポットの様子をイメージしています。
Survey(アンケート)
このアイテムは分析用のアイテムであり、アンケートや投票によって利用者のフィードバックや洞察を収集することができます。単純な選択肢から複数の選択肢、自由入力などを選んで作成することができます。結果はダッシュボードから確認することができます。
分析(ダッシュボード)
作成したガイドの利用状況、実行回数、ページへのアクセス回数など、アプリケーションやガイドの分析ができる複数のダッシュボードが用意されています。画面のイメージは一例で、日ごとのガイド実行数や、実行されたガイドのTop5などを確認することができます。
ダッシュボードをはじめとする分析機能では、通常定量化や試算・効果測定が難しい業務効率化の部分を数値化することができます。また、利用者がどのステップでつまづいているのかを分析することにより「作りっぱなし」で終わらない生きたガイドが作成できるようになるのではないでしょうか。
まとめ
今回はOracle Guided Learningの基本的な機能や活用方法についてご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
次回はメッセージやスマートチップなどを活用した簡単なガイド作成方法をご紹介いたします。