ADX Consultingはコンサルタントとして複数のEPMサービスに取り組んでいます。その一つにAnaplanが挙げられます。
弊社がEPM事業としてどういう業務を行っているかを2回に分けてお伝えいたします。
1回目の本コラムではEPM事業とAnaplanについて説明し、Anapalanのシステム画面など含めた説明は次回のコラムで解説しますので、お楽しみください。
EPMとは
EPM(Enterprise Performance Management)は経営判断を支援する管理手法を指し「ビジネス業績管理または企業業績管理」と訳されます。
EPMでは「プロセスの監視」を行います。企業の業務プロセスを一つの大きなプロジェクトととらえ、プロセスの「可視化」、組織全体プロセスの「評価」を標準化し目標達成に必須のKPI(Key Performance Indicator)を設定します。企業内には複数の部署、複数の業務プロセスが存在し、ひとつひとつ細部についてはプロセスの可視化や評価はある程度容易ですが、全体を見通し監視することは難しくなっています。細部プロセスの管理は様々で統一形式をとっていないため事業目標を達成することは効率よくできないことが問題となっています。EPMは統一した評価基準で業績を管理するため、事業目標達成を効率よく行うことが可能となります。EPMを導入することにより「投資効率の高い経営」が実現し、「目標達成を妨げる障害」を早期に発見、改善することができます。
Anaplanとは
AnaplanはEPM導入のためにAnaplan社が提供しているクラウド型プラットフォームです。Analytics(分析)とPlanning(計画)を組み合わせて作ったオリジナルの造語です。「データを一元管理」できる「単一のクラウド環境」という大きなメリットがあり、全世界2,400社以上、日本国内では約200社(2024年5月時点)の一流企業で利用されています。ぜひ、一度以下の動画を見てみてください!!
上記でわかる通り、Anaplanによりリアルタイムでビジネス(企業業績)の現状把握が容易になり、経営判断を迅速化させることが世界中の企業で高く評価されています。
計画策定を行う業務の場合、部門で算定される数値などはアナログの手入力に関わる部分が多く存在します。従来行われている手法は、担当ごとにエクセル集計し、それを経営管理部門が集計するというものです。世間で「バケツリレー」と言われているもので、データの属人化、集計のやり直し、修正の管理など本来の計画策定業務にはいるまでの手間が膨大になります。
Anaplanを導入することで、バケツリレー問題を解決します。共通のプラットフォームを使用しデータ入力を行うためデータの一元管理が可能となります。入力の都度、自動計算が走りリアルタイムで数字の把握ができます。
またAnaplanのSaaSプラットフォームはHyperblock™ テクノロジーを使用しており、値の変更に対する再計算を最小限に留めることで計算処理能力を最大限まで引き出すことが可能です。
Anaplan社について
Anaplanを扱うAnaplan社についてご紹介しましょう。
Anaplan社は、企業経営に必須といえる計画や実績管理業務(予算計画、人員計画、営業計画、マーケティングパフォーマンス管理、需給計画等)分析可能なクラウド型プラニング・ソリューションを提供している企業であり、2006年にMichael Gould氏により創業(イギリス)、2011年に本社をカリフォルニア州サンフランシスコに移し、世界12ヶ国・17ヶ所に拠点を構え、全世界で2000名以上(2024年5月時点)の社員が働いています。日本法人のAnaplan Japan株式会社は2016年設立です。
詳細は以下よりご確認ください。
https://www.anaplan.com/jp/
ADXのAnaplan事業とCubeについて
弊社ではERPで培われた経験を生かして、複数のEPMプロダクトのコンサルティング、構築、保守サービスを提供しています。そのEPM製品群の多くは、cube(キューブ)と呼ばれる多次元DBが採用されています。もちろんAnaplanも同様です。
cube(キューブ:多次元データベース )とは、列(縦軸)と行(横軸)で定義されるデータベースとは異なり、列と行以外に奥行きのような新たな軸を持つことができます。縦軸と横軸以外に新しく切り口(ディメンジョン)を得ることで、立方体(キューブ)構造となることが名前の由来です。
Anaplan事業では、業務だけでなくcubeの知識を持つことが重要となります。弊社ではその人材を育成するために、スキルレベルに応じた研修やナレッジの蓄積により、EPM人材の増員に注力しております。各案件を通して得た知見や情報の交換を実施し、案件の垣根を越えたメンバー間でのレベルアップを推進しています。その結果、認定モデルビルダーはもちろん、認定ソリューションアーキテクトの合格者も増え始めております。
ちなみにですが、弊社はAnaplan社の「Delivery パートナー」として認定されています!!
(参考:パートナー : Anaplan Japan)
まとめ
今回はAnaplanについて解説しました。今回は、大きな枠としてAnaplanを説明しましたが、次回のコラムでは、実際のAnaplanでどんなものができるかなど、リアルな内容でお届けいたします。
おまけ
Anaplanの運用でお困りのことはございませんか。弊社ERP・EPM事業部では、Anaplanについて社内勉強会を実施しており、技術だけでなく「計画策定業務」についての知識を社内で共有しております。
弊社ERP・EPM事業部ではお客様の計画策定業務を理解した上でのご提案が可能です。豊富な実績をもつ技術者によりお客様の業務課題、IT課題の解決に貢献します。困りごとがございましたらお気軽にお問い合わせください。