【初学者向け】Oracle Fusion Cloud ERPの基本機能①財務管理で何が出来るの?

こんにちは!ADXCのERP/EPM事業部 プリセールスKです。

『Oracle Fusion Cloud ERPの基礎の基礎』シリーズ。第3回目からは『Oracle Fusion Cloud ERP の基本機能』ということで Oracle Fusion Cloud ERP の持つ基本機能を6回に分けてご紹介します。2025年も基礎の基礎からともに学んでまいりましょう!

前回のコラムはこちらからご確認ください!

1.OracleERPの基本機能とは?

ERPの概要

ERP(Enterprise Resource Planning)は、企業の主要業務を統合的に管理するためのシステムです。Oracle ERPには、財務、調達、プロジェクト管理、人事、サプライチェーンといった、企業の経営に必要な基本機能があります。
これらの機能が連携することで、業務効率化やデータの一元管理が可能となります。

では、次にOracleERPの持つ主な基本機能と概要を見ていきましょう。

財務管理

売上や支出、予算、取引先からの入金など、会社のお金の流れを管理します。

調達管理

取引先(サプライヤー)とのやり取りをスムーズにして、必要なものを必要な時に買うための分析機能を提供します。

プロジェクト管理

プロジェクトの計画や進行状況を管理し、プロジェクトの予算や納期を守る機能です。

人事管理

採用から、給与計算、働いた時間の記録、評価など、会社で働く人に関する情報をまとめて管理します。

サプライチェーン管理

倉庫にある在庫の量や配送スケジュールの調整など、商品の製造から配達までの流れを管理します。

メンテナンスクラウド

工場の機械が壊れないための点検計画を立てたり、機械の状態をチェックするなど、会社の設備や機械を維持します。
今回のコラムでは財務管理について紹介します。

2.財務管理の主な機能

財務管理には以下のように6つのモジュールと呼ばれる機能がありますので、順を追って見てみましょう。

①GL(General Ledger:総勘定元帳)

売上や経費、利益など、会社のすべてのお金を記録し、経営者が会社全体の財務状況を簡単に把握できるためのシステムです。会社全体の会計データを一元管理して、損益計算書や貸借対照表といった財務諸表を作成できます。

②AP(Accounts Payabeles:買掛金管理)

取引先から届いた請求書を支払期日に合わせて処理するなど、会社からの支払いを管理するシステムです。支払期日への遅延を防ぎ、効率的に請求書処理・支払いが可能です。

③AR(Accounts Receivables:売掛金管理)

請求書発行や入金管理のためのシステムです。顧客からの入金額を記録したり、未収金が発生した際に支払い状況を追跡します。

④FA(Fixed Assets:固定資産管理)

会社が所有する機械など固定資産を管理するシステムです。固定資産の所得、減価償却や廃棄など、資産のライフサイクルを記録して資産を簡単に管理できます。

⑤資金管理

銀行口座の残高など、会社のお金の流れをリアルタイムで追跡・管理するシステムです。いつ支払いが発生するかなど計画して資金繰りをサポートします。

⑥税務管理

製品販売時の消費税を計算し、税務申告書の作成をサポートするなど、会社が必要な税務処理を管理するシステムです。国や地域ごとの税制に合わせた対応します。

3.財務管理機能を利用するメリット

では今回の財務管理機能を使うメリットとしてはどのようなものがあるのでしょうか。大きく分けて3つ挙げられます。

⓵予算編成がスムーズに

皆さんの組織では、予算案作成のために時間を費やされてしまうお悩みはありませんか?
Oracle ERPの財務管理機能では予算を立てる工程を効率化して、時間や手間の削減をお手伝いします。

例えば財務管理機能では部門ごとの実績を自動的に集計し、次年度の予算案を作ることができます。部門間の調整や確認作業・予算会議の回数も減るので、予算作成担当者の生産性が向上しますね。

②財務の透明性が向上

財務管理を活用すると経営陣や関係者は必要な時にすぐ財務データへアクセス出来ますので、不明瞭な支出や不正な取引を見つけやすいのがメリットです。 また、部門ごとの売り上げやコスト、もしくは商品ごとの利益や赤字もすぐに分析できるので、経営陣による意思決定の迅速化にも役立ちます。

③コンプライアンス対応を強化

会計基準や税率はしばしば変更されるため、財務管理のシステム自体が法律や税制に対応していないと思わぬペナルティを課されるリスクがあります。

ERPの財務管理上で最新の税率や会計基準を反映させることで、規制違反による罰金や訴訟のリスク低減も可能です。また、システムが最新の法律や会計基準に対応することで、それに準拠した財務報告書など、適切なアウトプットも作成できますね。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はOracleERPの財務管理について注目し、機能やメリットをご紹介しました。
次回は調達管理に焦点を当てて、その魅力をお伝えしますので、ぜひご期待ください。

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