ERP事業部 シニアコンサルタントの堀内です。本コラムでは、2023年10月5日の日本オラクル社主催のSaaS機能拡張ガイドセミナーについてレポートします。日本オラクル本社13階セミナールームで行なわれたセミナーは、ざっと150名ほどは参加されていたでしょうか、会場が埋まり切るほどの盛況ぶりでした。
セミナーで語られた非常に有意義な情報はOPNパートナーコミュニティより資料ダウンロードが可能ですので、パートナーの方々は是非ご一読ください。
①パートナー様と進めるSaaSビジネス
②SaaS機能拡張について
③Fusion Application サポートサービスのご紹介
１．Application Platform Visual Builder Service
私にとって、衝撃的だったのは、Application Platform Visual Builder Service（以下：VBS）の話です。このVBSとは画面開発技術の１つで、Fusion DataおよびFusion REST APIのみで実装可能な場合、SaaS上に追加画面を設けることができる、ということです。従来のアドオン画面の開発であれば、PaaS上にJavaやAPEX等で画面／データベースを構築し、PaaSからFusion（Oracle ERP Cloud）へデータ登録／更新を行なうのが一般的かと思います。それが、このVBSであれば、PaaSは利用しなくても済む、ということなのです。もちろん、Fusion DataおよびFusion REST APIのみで実装可能な仕様か否かが重要なポイントなのですが、裏を返せば仕様次第ではSaaSの世界だけで追加開発が完結できるのです。追加開発の在り様が大きく変わる点で、とてもインパクトのある技術紹介であったと思います。
２．ワークフロー
次に注目したのは、ワークフロー機能「Process Automation」です。これまでFusionにおけるワークフローと言えば、BPMワークリスト（Business Process Management（BPM））が主流でした。今回紹介されたProcess Automationには、Fusion向けの「Process Automation For Fusion」とOCI向けの「Oracle Cloud Infrastructure Process Automation」があるようです。いずれも、グラフィカルでローコードな設定で、ワークフローを実現できるようです。詳しくは、こちらのサイト（https://www.oracle.com/jp/integration/process-automation/features/）でご確認ください。
３．カスタマー・コネクト
最後にご紹介したいのは、カスタマー・コネクトです。初めて聞く方もいらっしゃるかもしれません。My Oracle Supportというサイトは、Fusion技術者にとってはよくご存じのサイトではないでしょうか。My Oracle Supportでは、Service Request（通称SR）を起票することで、製品・サービスにて生じたエラーおよび製品の不具合と思われる現象に関するお問い合わせであったり、機能に関するHow To Question(機能の詳細・使用方法に関するQ&A)を行なうことができます。このMy Oracle Supportで取り扱っていた製品機能、利用方法、実現方法に関する「一般的なガイダンス」を求める問合せが、My Oracle Supportからカスタマー・コネクトへ移行されるとのことです。早速、カスタマー・コネクト（Cloud Customer Connect https://community.oracle.com/customerconnect/）を使ってみたいと思います。
以上、セミナー参加のレポートでした。非常に濃い、中身のあるセミナーで、参加した甲斐がありました。セミナー後には懇親会もあり、懇親会のオープニングでは、来日中の米国オラクルEdward Screven（Executive Vice President, Chief Corporate Architect）氏の貴重な挨拶がありました。オラクル創世記からの技術トップであるEdward Screven氏は、『AI、パートナーシップの強化』について力強くお話されていました。これからも、Fusionビジネスを盛り上げていけたらと思います。
※懇親会の場所もOracle社22Fのカフェテリアで素晴らしい場所でした！！
このようなセミナーを企画、開催いただいた日本オラクル社の皆様に感謝申し上げます。
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